迷ったら茨の道を行け

信州人、本を読む。

どうも、最近長野県松本市に行きたくてしょうがない伊奈香澄です。5年暮らしている長野市のことはおおおそ分かってきたので、次は松本市を探検してみたいです。

「あなたはスーツを持っていますか?」

この質問をするとほとんどの人が「はい。」と答えると思います。それではこの質問はどうでしょうか。

「あなたが持っているスーツはオーダースーツですか?」

この質問になると「はい。」と答える人の割合は減るのではないでしょうか。若い人の場合は特にそうだと思います。

しかし、高級なイメージのあるオーダースーツを初回は19,800円〜(税込み21,780円〜)、通常価格でも24,800円〜(税込み27,280円〜)という価格で作ってくれる会社(小売店)があります。※税率はいずれも2022年現在

その会社の名前は『株式会社佐田』です。小売店のブランド名は『オーダースーツSADA』なので、この名称方が分かるという人もいるのではないでしょうか。

今回は『オーダースーツSADA』の社長である佐田展隆氏の著書『迷ったら茨の道を行け』を紹介します。

いつもの通り、あらすじとそこから学ぶことを紹介していきます。

あらすじ〜会社の再建とオーダースーツSADAの展開〜

あらすじを紹介する前にオーダースーツSADA(株式会社佐田)のことを少し紹介します。

元現社長の曽祖父にあたる佐田定三氏が1923年(大正12年)に創業したのが始まりです。はじめの頃は生地卸業をメインとしていましたが、やがて縫製業に進出し、現社長の代から本格的に小売業に進出しました。今では全国に49店舗を展開する『オーダースーツSADA』として、小売業を本格的に行っています。

この本にはそんなオーダースーツSADAと、現社長である佐田展隆氏の半生が描かれています。

章構成は次のようになっています。

  • 第1章 沈みかかった船だった
  • 第2章 半年で黒字化
  • 第3章 中小企業再生支援を受ける
  • 第4章 再びサラリーマンに、そして再び佐田へ
  • 第5章 小売業への転換で成長企業に
  • 第6章 スーツで日本を元気にする
  • 第7章 茨の道を進む

佐田展隆氏は、はじめから家業を継いだ訳ではありませんでした。しかし、先代社長(佐田展隆氏の父)に会社再建のために呼び戻されたところから、この本が始まります。

その後、見事に会社を再建し、借金(事業融資)の返済へ向けて歩き出しますが、一度会社を離れます。

再び一般企業に就職して2社経験した後に、再び経営不振に陥った会社に戻ります。そして小売業を本格的に行うようになり、現在の『オーダースーツSADA』の姿となっていきます、

流れだけを簡単に書いてしまう数行の文章になってしましますが、この本の中には佐田展隆氏が茨の道で得た教訓が余すところなく書かれています。その内容を踏まえて伊奈香澄の感想を述べていきます。

良いものは、誰もが使えるようになって初めて価値がある。

スーツは就職活動や仕事をする時に毎日使うなくてはならないものです。そのスーツが既製品で、体に合っていないものだとしたら、あまり愛着は沸きません。

しかし、反対に体にピッタリ合ったスーツで、しかも気に入ったものなら、気分が良くなり気合が入るのではないでしょうか

ただ、体にピッタリ合ったスーツでも価格が高すぎて買えないのでは意味がないでしょう。

スーツもそうですが、モノは人間の生活を豊かにするために存在します。つまり、世の中にいくら良いモノが存在しても、多くの人に使われなければ、その存在価値が十分あるとは言えません。

体にピッタリ合ったオーダメイドのスーツと言えば、昔は職人が全て手作業で作るものしかなく、誰でも買えるものとは決して言えませんでした。

しかし、オーダースーツSADAは職人の仕事を自動化・ライン化し、同程度の価値をリーズナブルな価格で提供できるようにしたのです。

自動車もそうだと思います。かつて自動車は一部の資産家しか買えないモノでしたが、フォードが大量生産のシステムを確立したからこそ、我々庶民が買える価格になったのです。(それでも安くない買い物ですが)

良いモノを多くの人に使ってもらう。多くの人に使ってもらうからこそ、モノの存在価値が発揮される。その結果、多くの人が幸せになる。

オーダースーツSADAはその真理をこれまでも、そしてこれからも実現し続けていくことでしょう。

スーツで日本を元気にする!

佐田展隆氏はSADAのミッションとして次のことを掲げています。

『オーダースーツの着心地と楽しさで日本のビジネスシーンを明るく元気にする』

オーダースーツを着ると実際にこんなことがあるそうです。(いずれも本文から引用)

「オーダースーツを来ていると訪問先の受付の対応がとてもよかった」

「オーダースーツを来ていくと契約が取れる」

もちろん、本人のたゆまぬ努力が先にあってのことだと思います。しかし、そういう人がオーダスーツを着ると、気分良く仕事ができるようになるのは事実のようです。

佐田展隆氏はこのような人を日本中に増やしたいと考えています。また、スーツは周囲の人へ敬意を払い、感謝を示すものだそうです。自分のためでなく、まずは他の人が幸せになる仕事をできる人が増えることを、切に願っているのではないでしょうか。

そう言えば似たようなキャッチフレーズをどこかで聞いたことを思い出しました。

『ビールに味を!人生に幸せを!』

これは軽井沢町にあるクラフトビールメーカーであるヤッホブルーイングが掲げているミッションです。その心は『クラフトビールで人生を豊かにしたい』だそうです。

一見共通点がないように見えるオーダースーツとクラフトビールですが、作る人の思いは同じなのだと、伝わってきました。

過去に会社ヤッホーホーブルーイングの記事はこちらです↓

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絶対に社員を大切にする。

最後にオーダースーツSADAがこれからも社会に必要とされるであろうエピソードを一つ紹介します。

あらすじでも紹介しましたが、佐田展隆氏は一度会社を離れて一般企業に就職しています。2社の会社に務めましたが、いずれも社員を大切にする会社ではなかったようです。

社員を使えるだけ使い倒し、使えなくなったら(うつ病などで就業不能になったら)辞めてもらうような会社だったそうです。

佐田展隆氏はこの時はじめて社員を大切にする株式会社佐田の良さに気付いたと言います。

伊奈香澄はこう思います。

社員を幸せに出来ないのに、お客様を幸せにできる訳がありません。家族を幸せに出来ないのに、社員を大切にできる訳がありません。

良い影響も悪い影響も身近なところから、大きく伝播していきます。あなたもまずは家族を幸せにするところから始めてみませんか?

因みに佐田展隆氏はこんな形でもお客様を幸せにしています↓

ビジネススーツでスキージャンプ!オーダースーツSADA社長の挑戦!
この場所の近くの道をたまに通ります。

最後に。

今回は佐田展隆氏の著書である『迷ったら茨の道を行け』を紹介しました。この本からは佐田展隆氏が人生をかけて行ってきたこと、そしてこれからも人生をかけて行っていくことを学ぶことができました。

この姿勢は経営者でなくても、真似して自分の中に取り入れることができると思います。そして、それが自分や周りの人の人生に影響を与える第一歩になるかもしれません。

あなたも今日から人生を変えてみませんか

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ではまたのちほど。

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