どうも、ここ2,3日で車について詳しくなった伊奈香澄です。
高校生の頃から車に興味があり、ベースとなる知識はありました。しかし、Webライターとして念願の車の記事を書けることになり、あるメーカーの車種について調べていました。
車や物書きといった好きなことでお金を生み出せるのは楽しいですね。
「あなたは吉野家を知っていますか?」
早朝のオフィス街でこの質問をすると多くの人が「はい、今朝も食べました!」と答えるでしょう。
「あなたはよしのやを知っていますか?」
昼間の善光寺界隈でこの質問するとそれなりの数の人が「はい、今日も飲みました!」と答えるかもしれません。
今回ご紹介するのは善光寺から最も近い酒蔵である「西之門よしのや」。
旅行のお土産に自分へのご褒美に、信州のうまいお酒はいかがですか?試飲もできますので、ドライバーと未成年の方以外はさまざまなお酒を楽しめます。
この記事を読めば、西之門よしのやの魅力と代表銘柄である「雲山」(うんざん)の味がわかります。
古き良き日本を感じられる酒蔵
善光寺の近く、善光寺仲見世通りから中央通りに続く道をとなりに一本逸れると見えてくるのがこの入口↑
なんとも風情のある感じがたまりません。
奥へ続く一本道を歩いてきます。すると西之門よしのやの垂れ幕が見えてきました↓
右を向けばそこには開放感のある中庭があります↓
中庭に植わっているのは桜の木。こちらは桜の名所としても有名な場所。春に来れば信州ならではのキレイな景色が眺められるでしょう。
写真の左の方に進んでいくと見えるのがお目当ての見学コースがある酒蔵↓
さっそく中に入ってみましょう!
レトロ感満載のエントランス
酒蔵の中に入ってはじめにすることは何だと思いますか?
それは、後ろを振り返って見上げることです。するとこのような景色が見えます↓
実はこの蔵は明治に建てられたもの。天井が高く力強い印象がある、当時の建物の様子を楽しめます。
階段を登って2階へ上がってみましょう↓
そこに広がるのは、昔の貴重な資料や品々↓
気になるものをピックアップしてみましょう。日本酒をいれる立派な樽や↓
なつかしい黒電話やレコード↓
それに日本酒の製造工程を記した貴重な資料まで展示されています↓
壁には昔の善光寺の写真もありました↓
長野駅から中央通りを歩き、善光寺の敷地内に入るとはじめに見えてくるのが仁王門。
実は初代の仁王門が建てられたのは1752年(宝暦2年)。その後地震などで2度消失したのち1892年(明治25年)建てられた仮の仁王門が前出の写真。
仁王門を再建しようにも資金が集まらずに、泣く泣く仮の門を立てたそうです。
そして、その後もなかなか資金が集まらず1912年(明治45年)の御開帳に間に合わせて急ピッチで作られた仁王像がこちら↓
当時は門がなく仁王像が風雨にさらされていたそうです。その後、山形村の永田兵太郎氏の寄付(寄附金額50,000円)により、1918年(大正7年)にようやく今の姿になったそうです。
日本酒の製造工程が学べる見学コース
エントランスを抜けてまっすぐ進むと見学コースが見えてきます。(今は別の場所で醸造しているため、かつて使っていた製造設備の見学となります。)
見学コースに入って左を向くと見えるのが、信州の酵母とその酵母で作られた銘柄の紹介↓
興味のある人は読んでみてください↓
さて、ここからが見学コースです。
第1室 原料米
まずは原料となる酒米を保管するタンクに搬入します。次工程である蒸米の前に水分を調整することもあります。(調質)
第2室 蒸米
次に酒米を蒸していきます。蒸気の中で50分蒸された酒米は、その後冷たい空気をかけて冷やされます。
このような設備でお米を蒸していたそうです↓
第3室 製麹(せいさく)
麹菌を酒米に植え付けて麹をつくります。製麹はこのような設備で行われていたようです↓
第4室 発酵
発酵タンクに先ほど作った麹と蒸米、そして信州を代表する酵母とおいしい水をいれれば日本酒が完成します。
こちらが発酵タンクです↓
第5室 圧搾
出来上がった醪(もろみ)を袋に入れたら、お酒を絞り出します。
かつては「槽」(ふね)と呼ばれるものを使っていたそうです↓
槽の上から力を加えると右下の口からおいしい日本酒が出てくるのです。
ちなみに槽の中はこんな感じになっています↓
かくれんぼをして遊ばないようにしてください!気がついたときには醪と一緒に絞られたあとかもしれません(笑)
第6室 貯蔵
最後にタンクの中でぐぅぐぅ寝かせて熟成させます。熟成に使っていたタンクはこちらです↓
これで見学コースはおしまいです。多くの工程がある日本酒製造を、わかりやすく解説してくれている見学コース。
実質無料(料金500円、かつ500円分のクーポン付き)で解説もしてくれるので、より深く日本酒について知りたい人はぜひ利用してみてください。(見学のみの場合は料金不要)
【おまけ】エントランスと見学コースの間にあったものとは?
ここまでエントランスと見学コースを紹介しましたが、実はその間には通路があります。
通路にも楽しそうな展示物がたくさんありました。
まずはよしのやがオープンしたときの広告↓
今の姿に整備されたのは1995年(平成7年)のことだそうです。
もっとレトロなものもありました。テレビCMの絵コンテです↓
現在とは違った活気のある昔の日本を彷彿とさせるようなCMだったのだと思います。
豊富な種類の日本酒が楽しめる試飲
酒蔵見学が終わったらショップへ行ってみましょう。ここではよしのやが販売する様々な日本酒を試飲できます。
飲みやすい銘柄から、なかなか買えない高級酒まで
お店に入ると、店員の方が出迎えてくれます。試飲会場には写真↑のようなテーブルが6〜8か所程度あり、銘柄をリクエストして試飲できます。
ラインナップはこちら↓
普段の食事に合わせられる1,500円程度(720mL)の銘柄から、なかなか飲めない10,000円程度(同720mL)する銘柄まで。
すべての銘柄の試飲はできませんでしたが、5種類以上は試飲させてくれました。
もちろん、一番金額の高い日本酒も飲んだのは言うまでもありません(笑)
まろやかですっと口に入ってきて、さっぱりした味。いい意味で水を飲んでいるような気持ちになりました。
甘酒はドライバーや未成年の方もOK
3枚目の写真にあるように甘酒もラインナップにあります。こちらはドライバーはもちろん、未成年も試飲可能。
ラベルに桜の花があしらわれた甘酒は、麹が生み出す自然な甘味を楽しめました。
ちなみに甘酒をもらった香澄娘は美味しそうに飲み干し、にっこり。お店の人に「かわいいー」と言われてもう一杯もらっていました(笑)
なんと味噌汁の試飲もできる!?
日本酒以外にも味噌やしょうゆ豆も作っています。
ちなみにしょうゆ豆は信州の郷土食。大豆や黒豆を麹で発酵させてつくる、醤油の味がする豆です↓
驚いたのは味噌汁の試飲。愛知県民ではありませんが、赤味噌を使う我が家。
久しぶりに赤味噌以外の味噌汁を飲みましたが、深いコクがあった非常に満足できる味でした。
ただし、レトルトの味噌汁があるわけでなく味噌の状態で売っていますので、気をつけてください。
代表銘柄「雲山」の味とは?
いっぱい試飲をさせてもらったので申し訳ない気持ちになり……という大義名分のもとこちらのお酒を買いました↓
通常日本酒は保存期間を長くするため熱処理をします。熱処理をすると酵母菌が死ぬことで発酵が止まり、長く保存できるようになるのです。
しかし、熱処理の弊害としてフレッシュな味が損なわれます。
今回伊奈香澄が買ったのは代表銘柄である「雲山」の生原酒。つまり熱処理をしていないものです。
さっそく飲んでみましょう。
香り
やさしさの中にしっかりとした芯のある感じがします。嫌な臭みはまったくなく、「これから日本酒を飲む」という高揚感を味あわせてくれます。
口に含んだ印象
唇に触れた瞬間に感じるのは瑞々しさ。しかし、舌に乗った瞬間にはピリッとした刺激を感じます。
刺激はそのまま胃の中に入っていき、途中食道を通るときにも日本酒の存在感を感じます。
後味
やや刺激はあるものの、全体的に飲みやすい味。甘味を感じられます。
一番最後にやってくるのが、いかにも日本酒といったあの味。生原酒ならではの躍動感を楽しめるのです。
最後に
今回は善光寺から最も近い酒蔵である「西之門よしのや」を紹介しました。
よしのやでは日本酒作りを学べるだけでなく、手厚いおもてなし(試飲)によってついつい商品を買ってしまうというマーケティングの手法も学べました(笑)
今回は行きませんでしたが、「西之門よしのや」にはレストランもあります。桜の季節に行くときれいな景色も楽しめますので、ぜひチェックしてみてください!
最後になりましたが「西之門よしのや」のHPと地図はこちらです↓
長野市へのふるさと納税も受け付けております。
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ではまたのちほど。