兵庫県と秋田県のコラボ!?猪肉(ぼたん)×きりたんぽの「ぼたたんぽ鍋」とは?

レストラン香澄。

どうも、月1回大学生と話す機会があるのですが、その時だけ自分も大学生に戻ったような気分になっている伊奈香澄です(笑)

「あなたはぼたん鍋を知っていますか?」

この質問をするとぼたん鍋が郷土料理である兵庫県の丹波篠山市に住む全員が「はい。」と答えるでしょう。

それではこの質問はどうでしょうか?

「あなたはきりたんぽ鍋を知っていますか?」

この質問をするときりたんぽ鍋発祥の地とされている秋田県大館市(おおだてし)や鹿角市(かづのし)に住む全員が「はい!」と答えるでしょう。

語尾に「!」がついたのは人間にまぎれて「なまはげ」がいたからかもしれません(笑)

猪の肉を味噌で味付けたつゆに入れるぼたん鍋。お米をすりつぶしてちくわ状にし、鶏ガラのつゆに入れるきりたんぽ鍋。

「ぼたん鍋は好きだけど、具材が単調でやや飽きる」、「きりたんぽは好きだけど、もう少し濃いつゆとあわせて食べたい」という方はいませんか?

今回はそんなあなたのために両者がタッグを組んだ鍋を作りました。その名も「ぼたたんぽ鍋」!(命名:伊奈香澄)

日本全国探してもおそらくここでしか食べられないでしょう(笑)この鍋が食べられるのは不定期でオープンする「レストラン香澄。」だけ。貴重な食材どうしを使った、なかなかお目にかかれないコラボをお楽しみください!

ぼたん鍋ときりたんぽ鍋の紹介

ぼたん鍋ときりたんぽ鍋。強力なコラボをする前に、それぞれどのような鍋なのか簡単に学びましょう!

ぼたん鍋とは?

写真はフリーサイトより

近年注目を集めるジビエ(猪や熊、鹿などのお肉)。しかし、丹波篠山市ではジビエという言葉が広まるずっと前から猪肉を食べていたのです。

丹波篠山市の猪肉が有名のなったのは1908年(明治41年)頃。旧陸軍の兵士が訓練のときに山で採った野生の猪。当時は猪肉を味噌汁にしてたべていたそうですが、これが大変美味しかったそう。

各々の地元に返っても猪肉の味が忘れられなかった兵士の「丹波の猪肉は美味しかった」という口コミにより、猪肉が広まったそうです。

「ぼたん鍋」という名前が一般的になったのは戦後のこと。丹波篠山市の料亭が「ぼたん鍋」という名前に因んで、猪肉を牡丹の花のように盛り付けたのがきっかけとなったようです。

3歳〜15歳まで丹波篠山市に住んでいた伊奈香澄は、小学生の頃からぼたん鍋を食べていました。子どもの頃は身近にあったぼたん鍋でしたが、その後兵庫県外に引っ越したとき、ぼたん鍋はどこにでもあるわけではないと知りました。

ぼたん鍋 兵庫県 | うちの郷土料理:農林水産省

きりたんぽ鍋とは?

写真はフリーサイトより

秋田県には古くからマタギ(猟師)の文化があります。冬に熊などを狩るマタギがお米をすり潰して焼いたものを棒に巻きつけて携行食にしていたそう。

そして猟で採った鳥や野菜と一緒に鍋にしたのが「きりたんぽ鍋」のはじまりとされています(諸説あり)。

今ではいつでも食べられるきりたんぽ鍋ですが、実は秋から冬にかけてが旬。新米が採れたり、具材となる舞茸やゴボウの旬が秋から冬であるため、きりたんぽ鍋の旬も同じ時期なのです。

伊奈香澄がはじめてきりたんぽ鍋を食べたのは2012年頃。秋田駅前にある稲庭うどんのお店で、うどんとセットになったきりたんぽ鍋を食べました。

味付けはシンプルなのにつゆの味が効いており、きりたんぽに染み込んでとても美味しかったのを覚えています。

きりたんぽ鍋 秋田県 | うちの郷土料理:農林水産省

いざ、「ぼたたんぽ鍋」を食す

「ぼたたんぽ鍋」の作り方

それではさっそく両者のコラボを楽しみましょう。

材料は次の通りです。

  • 猪肉(ぼたん鍋用の味噌もセット)
  • きりたんぽ(スーパーで調達可能)
  • ごぼう(土付きが美味しい)
  • 長ネギ(甘さが鍋に合います)
  • とうふ(鍋を彩る影の主役)
  • だし(鰹節がなかったため、粉末だしでガマン)

基本的にぼたん鍋セットに同封の説明書通りに作ります。鍋に水と粉末だし、そしてぼたん鍋セットに入っている味噌を入れます。そして、つゆが煮立ったら猪肉を入れていき、最後にきりたんぽを含む他の具材を入れてぐつぐつ煮ます。

食べ頃になるまで待てば「ぼたたんぽ鍋」の完成です。

ちなみにきりたんぽは近所のスーパーで調達しました↓

きりたんぽも、まさか猪肉と一緒に鍋に入るとは思っていなかったでしょう(笑)

「ぼたたんぽ鍋」の味は?

牛肉や豚肉に比べてやや獣の雰囲気のある猪肉。しかし、アグレッシブな猪肉の角(かど)をうまく取っているのがエレガントな味噌なのです。(↑この表現、笑)

そして、純粋無垢で何色にも染まるきりたんぽ。猪肉のだしと甘い味噌に染められたきりたんぽが、美味しくないわけありません!味噌の深い味ときりたんぽそのものの甘さが合わさり、コクと満足感のある味に仕上がっています。

主役の2人の活躍を影で支えるのは野菜たち。長ネギは甘さをプラス、豆腐は彩りをプラス、そしてゴボウが全体を引き締めるといった感じです。(写真では埋もれていて野菜が分かりませんね……。)

サイドメニューも楽しめます

芳ばしい香りが際立つ「焼きぼたん」

香澄妹(現在、兵庫県在住)から勧められた食べ方が「焼きぼたん」。猪肉を焼いて塩をふっただけのシンプルな料理です。

「ぼたたんぽ鍋」では味噌の味がありましたが、こちらは猪肉の一本勝負。やや、獣の雰囲気はあるものの基本的にはさっぱりしていて食べやすいお肉。味付けは塩だけですので、素材の味を十二分に楽しめます。

鍋のお約束!うどんを投入

鍋といったら〆ですよね?

お米を入れて雑炊もいいですが、この鍋にはすでにお米(きりたんぽ)が入っています(笑)そのため、〆はうどんにしました。

使ったうどんは同じく近所のスーパーで調達した乾麺のうどん。太くてもちもちした生麺の方が合うと思いますが、細い乾麺のうどんでも美味しく食べられました。

すべての具材のだしが出ており、かつ猪肉もきりたんぽも残っていたため、あの「つるとんたん」もおどろく贅沢なうどんとなりました。

最後に

この記事を読んでいて「信州人の伊奈香澄が、どうやってぼたん鍋セットを手に入れたの?」と気になった人もいるでしょう。

実は兵庫県に住む香澄妹が送ってくれたのです!

昨年(2022年)12月、伊奈香澄の誕生日にスターバックスのコーヒーチケットをくれた香澄妹。それなりの金額だったので申し訳なく思い、香澄妹に和菓子セットを送ったのです。

しかし、伊奈香澄がお返しのつもりで和菓子セットを送ったと知らない香澄妹。そのため和菓子セットのお返しにぼたん鍋セットを送ってくれたのです!

ちなみに香澄妹の誕生日(11月)のとき、伊奈香澄は「心のこもったメッセージ」以外は何も送っていません(笑)伊奈香澄とは違って本当によくできた妹です。 ※今年の誕生日にはメッセージ以外の何かも送ろうと思います。

また、経緯は違うものの昨年(2022年)のはじめにも香澄妹はぼたん鍋セットを送ってくれました。そのときの記事はこちら↓

そこはお客様のお席ではございません。
どうも、朝4時に目が覚めてしまい、やることがなくて2時間ほどYouTubeを見ていた伊奈香澄です。因みに夜は遅くても10時半には寝ます(笑)電車やバスの優先座席のマークを見て、『自分はビール腹だから優先座席...

来年も香澄妹がぼたん鍋セットを送ってくれたら、また作ろうと思います!(笑)

かつてマックのハンバーガーにローソンのチキン(Lチキができる前)を挟んで食べていた伊奈香澄。これからも楽しそうなコラボ料理があれば作ろうと思います!(行政や観光の関係者の方に怒られない範囲で……)

丹波篠山市や、大館市そして鹿角市へのふるさと納税を受け付けております↓

ではまたのちほど。

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