どうも、人生初の電子書籍を出版した伊奈香澄です!
ついにこの日がやってきました。思い返せば長い道のりでした。
ライティングスクールの高い授業料にビビりながらクレジットカードの番号を入力したのが2022年5月のころ。スクールがはじまったのは7月でした。
毎週行われる濃い授業と、ボリュームのある課題。ついていくのがやっとで、何度もくじけそうになりました。
そして課題の中でも特にヘビーだったものが電子書籍の出版だったのです!
なんとか納期通りに原稿を書き上げるも、その後表紙作成に難儀して気づけばもう10月。さすがにまずいと思って、重い腰をあげて出版までこぎつけたのです。
今回の記事は久々の「信州人、本を読む」シリーズです。まさか、このシリーズで自ら書いた本を紹介できる日が来るとは思ってもみませんでした!
まだ興奮が覚めやらぬ状況ですが、落ち着いて書きたいと思います。
『あなたの夢をかなえる信州移住』のあらすじ
本のタイトルは『あなたの夢をかなえる信州移住 信州の自然や食べ物、厳しい暮らしをぜーんぶを手に入れよう!』です。長いので、略して『あな夢信州』でかまいません(笑)
信州への移住に役立つ情報を伊奈香澄目線で書きました。伊奈香澄自信も移住経験者。
ですので、移住を検討するときに困ったことや、伊奈香澄が実際に解決できた方法を載せています。
章構成は次のようになっています↓
- 1章 なぜ人は移住するのか?
- 2章 移住とは何か?
- 〜ちょっと休憩〜【コラム】信州で暮らすには?運転編
- 3章 どうやって住む場所を決めるか?
- 4章 どうやって生活に必要な「もの」「こと」を決めるか?
- 5章 移住に向けていますぐできることは?
1章と2章で移住について改めて考え、3章と4章で伊奈香澄の実体験を踏まえた移住に役立つ情報を書いています。
5章では移住に役立つ信州のローカルサイトの紹介と、なんと3人のゲストのインタビューも収録!
読みものとしても十分に楽しめる内容となっています。
夜寝る前にふとんの中で、家事の合間にソファに座りながら、信州での移住生活を少し覗いてみませんか?
意外と工程がたくさん!?電子書籍ができるまで
本屋に並んでいる書籍の文字数は約10万文字(書籍によります)。書籍の中では文字数が少ない電子書籍ですが、それでも最低2万文字は必要です。
伊奈香澄がそれまでに書いたことのあった記事は、長いものでも1万1千字。2万字の長さは想像がつきませんでした……。
しかし、電子書籍を書くには執筆以外にもやることがたくさん。一つずつ簡単に説明します。
コンセプトメイキング
伊奈香澄は元々このブログで信州の情報を発信していたので、コンセプトの方向性はだいたい決まっていました。
しかし、ブログで書いているのは観光情報がメイン。移住の本を書きたいと思っていたので、書籍の内容は一から作る必要がありました。
ターゲットを決めて悩みを洗い出し、解決策を提示する。この流れに乗せられるコンセプトがないと、電子書籍は書けません。
章立て作成
コンセプトを決めたら章立て作成を行います。章立てとは章構成のこと。先ほどの1章〜5章の内容を決めました。
章の内容をざっくり決めるだけではなく、書く内容を章ごとに階層にして整理していきます。
章立てを考えていたときの資料がこちらです↓
キャプチャー画像では文字が読めないほどの情報を、一つずつ整理していきます。
センターに書いてあるのが電子書籍のテーマ。左側がターゲットの像、右側が章立てと各章で書く内容です。
キャプチャ画像では章立てと書く内容は見切れており、上にも下にも続きがあります。
リサーチ
リサーチとは電子書籍の執筆に必要な情報を集めること。章立てで考えた内容を書くときに、不足している情報を集めます。
SNSで移住者の悩みを聞いたり、他の方が書いた移住の本を読んだり、信州の移住に関するローカルサイトを見たり。やることは本当にたくさんあります。また、統計データを引用するために総務省など関係省庁の調査資料も読みました。
これがなかなか骨の折れる作業なのです。
欲しい情報のイメージはあるのに、なかなか見つからない。見つかっても調査された時期が古いため、最新の情報がほしい。やりだすとキリがありません。
しかし、原稿の納期は決まっています。どこかで折り合いをつけるしかありません。
執筆
リサーチまで終わったらようやく執筆に入れます。ここから2万字の旅のスタートです。
伊奈香澄は本業があるので、平日の執筆に使える時間は3時間ほど。3時間×5日で仕上げようと思っていましたが、実際は少し時間が足りずに余分に時間がかかってしまいました。
執筆するときは「2万字書く!」と思うと気が遠くなるので、各章の中のさらに細かいブロックごとに仕上げていきます。そして、一つのブロックが終わるごとに現在の執筆文字数を数えて、残りの文字数が減っていくのをうれしく感じていました。
校正(添削)
執筆が終わると著者以外の方が原稿をチェックします。この工程を「校正」といいます。
この電子書籍はライディングスクールの課題なので、スクールの校正担当の方がやってくださいました。外注すると高ければ数万円する作業を、無料でやってくださったのです!
普段からWebライターの仕事で、自ら書いた原稿を(別の)校正の方には見てもらっていますが、電子書籍の校正担当の方は厳しかったです……。
文章のクセを直され、章の校正にも少し直しが入りました。コンセプトまで修正の提案が入ったときは参りました……。
「信州への移住」ではなく「移住全体」の内容を提案されましたが、あくまでも「信州への移住」にこだわり丁重にお断りしました。
表紙作成 ※外注
原稿の執筆(修正も)が終わると今度は表紙の作成です。作成そのものは外注化しますが、原案はこちらで考えなくてはなりません。
伊奈香澄が考えた原案はこちらです↓
タイトルや著者名は最終的に縦書きにするつもりでしたが、Google Slides(MicrosoftのPowerPointに相当するソフト)で縦書きにする方法が分からず……とりあえず文字を寝かせました(笑)
表紙下部の帯に相当する部分にも、文字がもりだくさんですね!(…汗)
ちなみに最後の部分(薄いピンクのハイライト部分)はさすがにまずいと思ってボツにしました(笑)
表紙を外注するにも、方法があるのです。まずは右下のキャラクターをイラストレーターの方に書いてもらいます。原案は顔のイメージとポーズを示しているだけなので、イラストレーターの方に内容を伝えて人間の体にしてもらいます。
イラストができたら、イラストと表紙の原案をWebデザイナーの方に渡して表紙を作ってもらうのです。
イラストレーターの方も、Webデザイナーの方もさすがプロですね。伊奈香澄の原案とはまったく異なる、きれいな作品(表紙)ができました!
e-pub化 ※外注
e-pub化という言葉を知っていますか?私も電子書籍を書くまでは知らなかった言葉です。
伊奈香澄が電子書籍を出版したプラットホームはAmazonのKindle。ここで出版するためには「.e-pub」という拡張子のファイルを用意しないといけません。
原稿はMicrosoft WordやGoogle documentで書きますが、最終的には専用形式のファイルに変換する必要があるのです。
もちろん、ツールを使って自分ですることもできます。しかし、電子書籍の中身は文章だけでなく、挿絵(イラスト)や写真、章扉(各章ごとの番号やタイトルが書いてあるページ)もあります。これらをきれいに変換するにはプロに任せた方が確実に早いのです!
自分で勉強してやることもできますが、時間がかかります。時間はお金と同じ。例えば一から勉強して一週間かかるとします。一週間のうちに稼げるお金と表紙作成にかかるお金(外注費)を比べたとき、後者の方が安ければ「外注した方が安い」ということになるのです。
最後の最後にまだやることが
表紙とe-pubファイルができても、まだまだやることがあります。Amazonに個人情報を登録して表紙やe-pubファイルをアップロード。そして出版をSNSなどでお知らせするなど、最後の最後までやることがもりだくさん!
こうしてやっと日の目を見たのが「あな夢信州」なのです。
伊奈香澄、人生初のインタビューに挑戦!
この電子書籍の目玉の一つである5章。5章ではなんと伊奈香澄がインタビューに挑戦しています!
これまでインタビューを受けたことは3回ほどありましたが、インタビューをするのは、はじめて。
3回受けたインタビューの内容を思い出しながら、インタビューの原稿(台本)を作りました。
しかし、実際にインタビューをしてみると……。なかなか思ったようにはできません(汗)
インタビュー時間のわりに質問が多かったり、話が盛り上がって質問する内容を忘れそうになったり……(笑)
最後にはなんとか形になりましたが、インタビューを終えた直後は「どうしよう……、まとめられるかな?」と不安になりました。
インタビューを通して知ったことも数多くありました。伊奈香澄は、はじめから「移住先は信州にする」と決めていました。しかし、実際には複数ある候補の中から選んで信州に移住した人も。(実際にはこのパターンの方が多いかも?)
また、移住する目的もさまざま。伊奈香澄は生まれた土地に帰るのが目的でしたが、違う目的の人も。
著者のはずが、インタビューをしているうちに読者目線になってしまい、本の世界に飛び込んだような体験をしました。
今後Webライターとして、インタビュー記事も書きたい伊奈香澄。インタビューに協力したいただいた3人の方に感謝しつつ、今後もインタビューに挑戦していきたいと思っています!(インタビューを受けてこのブログに登場したい!という方も募集しています。もちろん宣伝目的でもOK!)
伊奈香澄が一番伝えたかったこと
伊奈香澄が書いたのは移住の本です。それも信州への移住に特化した本。
「移住をするにはこんなことが必要だよ!」「信州での暮らしはこんな感じだよ!」
もちろん、このようなことを伝えたいために書きました。実際、この内容に多くのページを割いています。
しかし、本当に伝えたかったことは「夢はかなえられる」ということです。
伊奈香澄は信州で生まれますが、3歳のころに信州を離れて父親の実家がある兵庫県に引っ越します。その後も引っ越しを繰り返し、信州に戻ってこれたのは29年後。その間、ずっと信州に住みたいと思っていました。
詳細は「あとがき」に譲りますが、他にもかなえた小さな夢があります。
夢は「いつかかなえたい」と思っていると、いつまでも夢かもしれません。
しかし、「現実に起こせること」「一歩踏み出せばかなうもの」と思えばその瞬間から、夢は夢でなくなるかもしれません。
この電子書籍を読んで、自分の夢をかなえる人が一人でも増えることを願っています。
ではまたのちほど。