遡れば明治時代!?かつて日本有数の町であった須坂市の昔と、非日常感を演出する今

信州の景色

どうも、最近物忘れが激しい伊奈香澄です。以前までタスクはあまりメモしませんでしたが、最近はGoogleカレンダーで管理するようになりました!

「あなたはシャインマスカットを知っていますか?

この質問をすると、シャインマスカットは正社員なのか?と気になっている人も含めて367人くらいの人が「はい。」と答えると思います。

それではこの質問はどうでしょうか?

「あなたは長野県須坂市(すざかし)をしっていますか?」

この質問をするとシャインマスカットは実は派遣社員なのか?と思っている人も含めて270人くらいの人が「はい。」と答えると思います。

信州を代表するぶどうである「シャインマスカット」。信州の主な産地の一つが長野県須坂市なのです。

今回は須坂市の歴史とシャインマスカットの影に隠れた今の姿をご紹介します。

かつては製糸業で栄えた日本有数の町

昔は盛んな時代があっても、今では衰退してしまった産業がいくつかあります。例えば石炭業。

有名な炭鉱として軍艦島(長崎県端島)が挙げられます。軍艦島は当時三菱鉱業(現 三菱マテリアル)の炭鉱として操業していました。日本初の鉄筋コンクリート製の高層マンションが建設されたり、最盛期には当時の東京都より人口密度が高かったりと、いかに石炭業が盛んだったかを物語っています。

製糸業も石炭業のように衰退した産業の一つです。須坂市はかつて日本有数の製糸業の町として栄えました。

須坂市は千曲川の支流がつくる扇状地にあります。この地形や年間降水量が桑の栽培や養蚕に適していたのです。

製糸業としての須坂市のはじまりは明治初期まで遡ります。1872年(明治5年)、群馬県で官営富岡製糸場が操業を始めました。すると須坂市の商人たちが工場を視察し、その2年後には須坂市内に洋式製糸場を設立しました。

今では世界遺産となっている富岡製糸場と同じくらいの長い歴史を持っていることに驚きます。

そして1875年(明治8年)には『東行舎』という組織を立ち上げます。東行舎は一つの会社ではなく、小規模の製糸工場が集まった共同組織です。

設立の目的は品質や仕様を揃えるため。当時、横浜の市場で大量の需要があり、それに応えるために東行舎が設立されました。

東行舎を立ち上げたのは穀商、油商などの商家出身者でしたが、その多くは20代や30代でした。今でいうと街をあげて設立したベンチャー企業といったところでしょうか。

その後も製糸業は発展し、のちに製糸王と呼ばれた越寿三郎(こしじゅさぶろう)氏が『山丸組』という会社を設立しました。山丸組は県外(埼玉県さいたま市、愛知県岡崎市、新潟県新発田市)にも製糸工場を展開し、日本で10本の指に入る大企業へと成長しました。

この後須坂市は良くも悪くも製糸業と運命を共にしていきます。

当時まだ電気は社会インフラとして供給されていませんでした。そのため、夜に暗い工場を照らしていたのはランプでした。しかし、ランプでは火災の危険があります。それを解消するためになんと発電所が建設されたのです。

製糸業の資金調達のために銀行が設立されたり、商人に学問を学ばせるために須坂商業学校(現 須坂創成高校)が設立されたり、名実共に製糸業という大船に乗っていました。

現在の須坂市にも製糸業のおかげでできたものが残っています。

桜の名所である臥竜公園には「竜ヶ池」という大きな池があります。これは元々昭和恐慌の雇用対策事業のために建設されたものなのです。

また、須坂市は味噌や醤油の製造が盛んです。これも元々は製糸工場で働いていた女性の賄い料理のために発展したと言われているのです。

製糸業は自身が衰退した現在においても、須坂市にその爪痕を残しています。

信州には他にも、かつて製糸業が盛んだった街として岡谷市があります。岡谷市は片倉組(現 片倉工業)のお膝元でした。日本有数の製糸会社のうち2社が信州で創業されたことを考えると、当時の繁栄ぶりが伺えます。

因みに岡谷市を含む諏訪地域は現在でも製造業が盛んですが、これも製糸業で使用する機械(生産設備)を作っていた名残だそうです。

日本一小さい滝(?)がある「臥竜公園」

それではさっそく「竜ヶ池」のある「臥竜公園」に行ってみましょう!(名前が紛らわしいですね。)

竜ヶ池は公園にある池というイメージからすると大きく、池の中央付近には白い橋がかけられています。池には茶色いアヒルが優雅に泳いでいたり、人がくれる餌を求めて熾烈な戦いを繰り広げている鯉がいたり。貸しボートもあるので、熾烈な戦いを横目にアヒルと一緒に優雅に池の中を散歩できます。

池の周囲を歩くだけでもたのしいのが竜ヶ池のいいところ。きれいな花が咲いていました↓

池のまわりで元気に咲く花

花の名前をほとんど知らない伊奈香澄はこの表示を見て↓

花の名前はコヒガンザクラ?

「ふーん、この花はコヒガンザクラっていう名前なのか!」……と騙されそうになりましたが、コヒガンザクラは正面にある木のことでした(笑)

臥竜公園は桜の名所でもあります。春になればこのような景色が楽しめます↓

臥竜公園の竜ヶ池(長野県須坂)

池の奥の方に進むともう一つの橋「弁天橋」があります↓

江戸時代を彷彿とさせる弁天橋

橋を渡って島(?)にいくと、そこには神社が↓

最近はまっている本「夢をかなえるゾウ」に登場する神様ガネーシャによると、お参りをするときはお願い事をするのではなく、普段の感謝の気持ちを伝えるとのこと。伊奈香澄も身の回りの人を思って「ありがとう」と心のなかで思いました。

本土(?)に戻ってさらに奥へ進むと滝がありました。しかし、そこにはこのような看板が↓

日本一小さい滝?

この場所にある「弁天滝」の説明より、須坂市内にある有名な滝「米子大瀑布」の説明が圧倒的に多いのは、気にしないでおきましょう(笑)

「米子大瀑布」には負けるかもしれませんが、清々しい気持ちになれる滝はこちらです↓

小さいけどしっかりした滝

清々しい気持ちをもっと感じたい人はこちらを見てください↓(音が出ます)

迫力はないかもしれませんが、見る人の心に寄り添うようなやさしい滝ですね。

水は不思議ですよね。誰から頼まれたわけでもないのに、山から川に流れやがて海に流れ出る。来る日も来る日もそれを繰り返す。

毎日同じように見えて、水量・水温・水の色(雨の後は水が濁る)が全く同じ日はない。まるであなたの人生のようです。

そのようなことを思いながら、もう一度音を聞いてみてください↓

水は同じようでいつもちがう

他にも子どもが遊べる滑り台や↓

入って遊べる小さな家と、乗って揺らして遊べる遊具もありました↓

ちなみに香澄妻は滑り台に書いてある顔を見て「ワニだ!」と言っていました!香澄妻がもし「臥竜公園」を作っていたら、「竜ヶ池」の近くにあえて「ワニの滑り台」を作っていたことでしょう!(笑)

「ワニ発言」をしている香澄妻を横目に、香澄娘は一心不乱には遊んでいました↓

一つのことにハマると、なかなかやめないのはパパ似かも!?

他にも竜の形をした(ワニではありません!)水の口や、今ではめずらしい「日時計」もありました↓

滑り台が竜なのかワニなのか気になる(!?)人はぜひ、須坂市にある臥竜公園に行ってみてください↓

地下は秘密基地!?須坂市の村山駅前にあるカフェ「猫まち駅舎」へ行ってみた

公園で遊んで疲れたら、臥竜公園から車で10分ほどの距離にある「猫まち駅舎」へ行ってみましょう!

実はこのカフェにはすごい秘密があるのです。

まずはお店の中の様子を見てみましょう↓

こじんまりとした店内

店内はこじんまりとしていますが、窓が大きく日が差し込むと落ち着いた空間になります。通された席はこちらです↓

立派なソファ

すでに「秘密」の匂いが少ししてきました。

まずは落ち着いて注文したドリンクを飲んでみましょう↓

左からグァバ、ぶどう、ゴールデンパイン

ジュースにしてはやや高めの価格設定。カフェだし味に自信があるのだろうと思っていましたが、ボリュームもなかなかでした!

(あらかじめ知っていたら香澄娘とわけて飲みました。さすがに2歳にこれは多かった……後悔です)

まずはグァバジュースの感想から。

国内では(とくに信州では)あまり飲む機会のないグァバジュース。グァバはパパイヤやマンゴーとならぶ南国果実の代表ですが、特有のしつこさはなくサラッと飲めます。しかし、「果汁感」もしっかり感じられるので、味と匂いはまさに南国気分です。

次はぶどうジュースの感想を。

ぶどうジュースなので、甘さしかないのかと思いきやしっかりとした渋みのあるジュースでした。決して甘さをころすような渋みではありませんが、ワインを飲んでいるような主張のある渋みでした。

甘いだけのぶどうジュースを期待していたので、まさに期待を裏切られた感じ!裏切られた私を横目に香澄娘は、美味しそうに渋みのあるぶどうジュースを飲んでいました。

最後はゴールデンパンの感想です。

甘いと思っていたぶどうにしっかりした渋みがありましたが、ゴールデンパインはまさに反対!酸っぱいと思って飲んで見ると甘みの方が強かったのです。しかも、この中では果汁感が一番あり、飲んだ瞬間に口の中に広がる瞬発力には驚き!人とジュースは見た目で判断してはいけません。

ジュースを飲み終わって店内を見ていると何やらあやしい階段が↓

まさにあやしい階段

さっそく降りてみましょう!

降りた先には秘密基地のようなあやしい部屋が↓

暖炉のようなもののそばに、ソファが並んでいました。反対を向くと裁縫の作業場のような机が↓

西日が差し込み、黄昏るような雰囲気がただよっていました。この雰囲気にこの音楽↓(音が出ます)

まるで映画の世界に迷い込んだようでした。

隣の部屋に入り、奥まですすむとさらにあやしいものが↓

もし、目隠しをされてこの場所につれてこられると「お化け屋敷」かと思ってしまいます。

さらに奥にも部屋が↓

迷って帰ってこられなくならぬよう、気をつけてください。来た道を戻って、やっと地上の景色が見えたとき↓

久しぶりに戻ってきた地上の世界

やっと安心した気持ちになりました。

他にも非日常感を演出するものが多数↓

このカフェはほんの数十分いるだけで、不思議な気持ちになります。中は秘密基地のようになっていますが、外観はふつうです。むしろちょっとかわいい建物↓

また、このカフェは長野電鉄 村山駅の近くなのでタイミングが良ければ電車が見られます↓(音が出ます)

香澄娘の興奮する声が入っていますが、気にしないでください(笑)

映画の世界に飛び込めるカフェ「猫まち駅舎」はこちらにあります↓

最後に。

この記事では須坂市の歴史と(シャインマスカット以外の)今の姿をお伝えしました。

かつて生糸業で栄え、その終焉である公共事業(池の造成)を今に残す須坂市。そして、一方で「非日常感」を演出するカフェ。須坂市は純粋な子どもと、大人になっても子どもの心を持っているあなたが楽しめる町です。

また、あなたの住んでいる町も、歴史と紐解くと「日本有数の○○」であった時代があるかもしれません。たまには自分の住んでいる町の昔の様子を調べても楽しいかもしれません。

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ではまたのちほど。

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