須坂市(すざかし)。
そこは北信地方(信州北部)を代表するシャインマスカットの産地。
シャインマスカットだけでなく、他のぶどう(ナガノパープルなど)やりんご、ももにブルーベリーなど、須坂市はとにかくフルーツが集まった町なのです。
また、2024年には(仮)イオンモール須坂の開業も控えています。売り場面積は約6.3平方メートル(※1)で、開業すればイオンモール松本や軽井沢・プリンスショッピングプラザの約1.2倍〜1.5倍となり信州で最大の複合商業施設となります。
(※1)信濃毎日新聞デジタル「【独自】須坂市のイオンモールは県内最大に 売り場面積6万平方メートル余、開業時期は早くても24年秋ごろか」より
そのようにホットな須坂市ですが、かつては養蚕業で栄え国内有数の盛り上がりを見せていた時期もありました。
今回は養蚕業で栄えていた名残りのある須坂市の次の施設を、ふらっと歩きながら紹介したいと思います。
- 蔵のまち観光交流センター くらっと
- 須坂市ふらあい館 まゆぐら
- 須坂温泉 古城荘
須坂市の新しい魅力を知りたい人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
蔵のまち観光交流センター くらっと
はじめに行ったのは蔵のまち観光交流センター くらっと。
かつて養蚕業に使われていた蔵を改装した観光交流センターであり、外観を見るだけでも楽しめる場所です。
明治時代にタイムスリップしたような外観
建物の正面に立ち、上を見上げてみましょう。
真っ白な壁と黒く引き締まった瓦のコラボは存在感抜群。
かつての蔵として使われていた建物は、令和の陽の光を浴びてまぶしく輝いていました。
入り口の暖簾には、蔵をモチーフにしたゆるキャラ(?)が呑気にぶら下がっており、誰もがこの場所を訪れやすいように出迎えているようでした。
須坂市の貴重なお土産
建物の中に入ると、所狭しと並べられたお土産が目に飛び込んできます。
須坂市といえば味噌!
須坂市だけではありませんが、信州は醸造文化があるため味噌が有名です。
糀屋本藤醸造舗は明治2(1869)年創業の須坂市の味噌蔵であり、糀から手作りする昔からの製法を守り続けています。
この味噌蔵の味噌は食べたことありませんが、信州味噌は基本的にやさしい味がします。
たまには気分とともに味噌を変えてみたり、普段使っている味噌とブレンドして使ってみてもいいかもしれません。
地元企業の加工食品
明治ホールディングスのグループ会社が須坂市にあるのを知っていますか?
明治ブランドの飴やグミを作る会社「明治産業」は実は須坂市にあるのです。
子どもの頃に食べことのある(かもしれない)ヨーグレットやハイレモンも実は明治産業の商品。
信州のお土産で明治産業のお菓子はいかがでしょうか?
フルーツを使ったクラフトビール
1990年代後半に起こった地ビールブーム。現在ではクラフトビールと呼び名は変わったものの、ふたたび地域色を活かしたビールブームの真っ只中にあるように思います。
須坂市で作っているのはシャインマスカットやりんごなど、人気のフルーツを使ったクラフトビール。
このクラフトビールには20%〜30%の果汁が含まれているため(写真左側のPALE ALEを除く)、クラフトビールを飲みながら果実の旨味も感じられるかもしれません。
おばあちゃんの家のような和室
お土産を見たら奥の休憩室で休みましょう。なんとそこには畳敷きの和室が!
まるで小さな頃に遊びに行ったら田舎のおばあちゃんの家のようです!
休憩室なのでもちろん、あがってゆっくり休めます。
観光で歩き疲れた時、ふとなつかしい気持ちになりたい時、気軽に「くらっと」へ行ってみてはいかがでしょうか?
須坂市ふれあい館 まゆぐら
次に行ったのは須坂市ふらあい館 まゆぐら。
こちらもかつては養蚕業に使われていた蔵です。現在の位置に移築されたのち、須坂市の養蚕業を伝える施設として活躍しています。
しだれ桑の似合う外観
真っ白な壁をバックに鮮やかに咲くのは桜……ではなく桑。
桑は蚕のエサとなる植物であるため、須坂市にとってはゆかりのある木。また、須坂市の第二の市の木にも指定されているようです。
ちなみにこの建物は一度解体されて移築したのではなく、建物を持ち上げたのち床下に「ころ」を入れて移動させる「曳き家」という方法で移築されました。
曳き家の資料はこちらです↓
https://www.city.suzaka.nagano.jp/contents/imagefiles/000/files/mayugura_root20171121.pdf
貴重なはた織り機
須坂市ふらあい館 まゆぐらの2階、3階にはかつて養蚕業で使われていた貴重な品々が展示されています。中でも気になったのは機織り機。
童話の中で鶴が使っていたのは知っていますが(笑)、現物を見るのは初めて。
木製でしたがしっかりした作りをしており、「道具」としての機能美を感じました。
しかも、部材を組む時に釘やボルトなどの締結部品を使っていないように見えました。
古くから日本はものづくりに長けていたのだと感じさせてくれました。
かつての養蚕業の写真
展示物の中には、かつての製糸工場ではたらく方の写真もありました。
実は養蚕業そのものは江戸時代から行われていたそうです。
しかし、当時は大規模な工場はなく農家の副業だったそう。そして、養蚕の仕事をするのは女性の仕事だったそうです。
信州だけでなく新潟県や群馬県などから集められた工女たち。最盛期には須坂市内に6千人以上の工女がいたといわれています。
労働時間も約13時間と過酷のようでしたが、仕事がない日には呉服屋や下駄屋へ買い物へ行っていたようです。
裕福ではないにしろ相応の暮らしはできていたようですね。
須坂温泉 古城荘
最後に行ったのは須坂温泉 古城荘。
くらっと〜まゆぐらは徒歩で移動できますが、こちらは少し離れているため車で移動。
しかし、車窓を楽しむ暇もなく10分もしないうちに着きました。
隠れ家のようなこじんまりとしたお風呂
宿泊もできる古城荘。大きな温泉(浴槽)かと思っていましたが、現れたのはそれほど大きくない浴槽。
20人も入ればいっぱいになりそうな内湯と、5人も入ればいっぱいになりそうな外湯(露天風呂)。
旅館というよりは隠れ家といった雰囲気があり、家のお風呂のような気分でゆっくりしたい人におすすめです。
浴槽はこじんまりとしても、お湯はしっかり温泉なのでご安心を!
信州の温泉に多い弱アルカリ性単純泉ですので、クセがなく長く入るのに適した温泉でした。
別料金(1時間1,000円)にはなりますが、家族風呂もあるためご家族はもちろんカップルでも利用できます。
温泉の様子はこちら↓
ランチは宴会場で!?
古城荘の楽しみは温泉だけではありません。ランチも楽しめます!
しかも、ランチを食べる場所は宴会場。日帰り入浴でも、旅館に泊まりに来た気分が味わえます。
伊奈香澄が頼んだのは味噌ラーメン(大盛り)↓
太めの麺が、あっさりした味噌スープと合います↓
スープの色を見ると辛そうに見えますが、まったく辛くなく味噌の風味も楽しめました。
香澄妻が頼んでいたのは醤油ラーメン↓
色から想像できるあっさりしたスープに沈んでいるのは、細い縮れ麺。
伊奈香澄はもともと、豚骨醤油ラーメンなど濃い味のラーメンが好きでしたが、この醤油ラーメンはなぜか満足できる味でした。(最近薄味が好きになってきていることもあります)
そして、味噌ラーメンと醤油ラーメンを少しずつもらい、満足していた香澄娘。
しかし、醤油ラーメンを気に入ってたくさん食べたようで、香澄妻のお腹は満たされなかったようです……。
そこで追加で注文したのがこちら↓
お腹が膨れなかった香澄娘はもちろん、いっぱい醤油ラーメンを食べた香澄娘もフライドポテトを食べていました。
香澄娘にとってフライドポテトは別腹なのかもしれません(笑)
趣のある休憩室
ご飯を食べたら少し休憩……と思ったら古城荘にも休憩室がありました。しかも、またまた和室!
しかし、反対側を見ると和室に似合わないおもちゃの山が↓
香澄娘にとっては天国ですね!気になるおもちゃを片っ端から使っていました(笑)
実は上の写真から見切れている範囲で寝ているおじさんがいました。
香澄娘がおもちゃで遊ぶ音が大きくないか気になりましたが、おじさんも疲れていたようですやすや寝ていました。
温泉のおもちゃを使い倒す香澄娘と、その横でまったく動じずに寝るおじさん。
「喧騒の多い現代で生きるのは、こういうことか!」と勉強になりました(笑)
おわりに
今回は須坂市にある以下の施設を紹介しました。
- 蔵のまち観光交流センター くらっと
- 須坂市ふらあい館 まゆぐら
- 須坂温泉 古城荘
須坂市はかつて養蚕業で栄えた町でした。今となっては最盛期のにぎわいはないかもしれませんが、その代わりフルーツやクラフトビールなど別の盛り上がりを見せています。
信州では貴重な、歩いて楽しめる町である須坂市。
今年のGWふらっと散歩するのもいいものです。
須坂市では、クラフトビール(フルーツエール)とシャインマスカットのセットがもらえるふるさと納税を募集しています↓
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クラフトビール(フルーツエール)はこちらでも購入できます↓
ではまたのちほど。