どうも、このブログと並行してWebライターもやっている伊奈香澄です。毎月最後の原稿を納品した時のホッとする感じがなんとも言えません。
お仕事の依頼はこのブログの「お問い合わせフォーム」からお願いいたします。
「あなたは移住という言葉を知っていますか?」
この質問にはほとんどの人が「はい。」と答えると思います。
「それでは移住とは何ですか?」
知っている言葉でも、このように真正面から改めて聞かれると答えづらいことってありますよね?
このブログでは信州へ旅行で来る人や、信州への移住を検討している人に向けた信州の情報を(メインに)お届けしています。
伊奈香澄の生まれは信州ですが、3歳の頃に香澄父の実家がある兵庫県に移住し、その後転々として29年後に信州に戻ってきました。そのため、里帰りしたというよりは移住したという感覚に近いです。
今回の記事では「移住」という言葉の意味を再確認すると共に、伊奈香澄の経験を踏まえて移住を検討している人に役立つ情報をお伝えしたいと思います。
そもそも移住とは何か?

Googleで「移住とは?」と検索するとトップに移住という言葉の意味が表示されます。そこにはこう書かれています。
『よその土地にうつり住むこと。』
あなたがイメージする移住とマッチしましたか?因みに例文には『南米に移住する。』と書かれていますが、南米だけが移住ではないので安心して下さい(笑)
もし、伊奈香澄のブログを読んでいて『なぜか南米に移住しちゃったよ!』という人がいたらご連絡下さい。リモートで引っ越しパーティーをやりましょう!
似た言葉に「引っ越し」がありますが、言葉のニュアンスは少し異なります。移住と聞くと都道府県を跨ぐ、あるいは国を跨ぐといったある程度離れた場所に移り住むイメージがありますよね?
実家の隣の土地に念願のマイホームを建てて引っ越ししても、これはあまり移住とは言わないと思います。
もし、詳細を説明しないままこのことを移住と同僚に話してしまうと、別れを惜しんだ同僚が勝手にお別れパーティーを開き、良かれと思った上司が勝手に退職届を用意するかもしれませんのでご注意下さい(笑)
このように移住とはある程度離れた場所に移り住むことを言います。
なぜ人は移住するのか?

移住をするとなると、住居はもちろんのこと仕事を探す必要があります。住環境が大きく変わる場合は、事前に長期滞在するなど移住先の環境を肌で知ることも大切です。
それではなぜ人はこんな面倒なことをしてまで、移住をするのでしょうか?
総務省が平成29年に行った調査で移住の理由として多く挙がっていたのが次三つです。(※)
(※)過疎地域への移住者に対するアンケート調査 https://www.google.com/url?sa=t&source=web&rct=j&url=https://www.soumu.go.jp/main_content/000529976.pdf&ved=2ahUKEwiPts_uxI35AhVG4TgGHZ93BJoQFnoECBcQAQ&usg=AOvVaw0OkrSI9B4Bs03HDEiRyuOB
・気候や自然環境に恵まれたところで暮らしたいと思ったから
・それまでの働き方や暮らし方を変えたかったから
・都会の喧騒を離れて静かなところで暮らしたかったから
気候や自然環境に恵まれたところで暮らしたいと思ったから
40代と60代以上ではこの回答をした人が50%を超えています。10代〜30代及び50代でも40%を超えて大きな移住の理由となっています。
伊奈香澄は田舎産まれ(長野県飯山市)、田舎育ち(兵庫県丹波篠山市)ですが、成人してからは埼玉県さいたま市や千葉県千葉市など比較的都市部で暮らしてきました。
特に千葉県は高い山がないので(千葉県内で最も高い愛宕山の標高はなんと408m!)、毎月信州に遊びに来て山を見た時はとても落ち着いた気持ちになったことを覚えています。
それまでの働き方や暮らし方を変えたかったから
この回答は10代〜50代で30%以上となっています。60代以上は15.4%と低いですが、これは既にリタイアした人が多く含まれていると推測できます。
伊奈香澄は子どもの頃から都市部での生活に憧れていました。バスや電車の本数が多く、車が運転できなくても行きたい場所へ行ける。休日には決まったショッピングセンターではなく、遊ぶ場所がたくさんある。このような生活に憧れていたこともあり、大学進学と共にさいたま市へ引っ越しました。その後就職しますが、配属先が千葉市の事業所だったため、都市部の生活がしばらく続きました。
しかし、大学生の頃から何か嫌なことがあると信州に遊びに行っていました。この習慣は社会人になっても変わりませんでした。やはり働いていると心身ともにダメージを負います。そのダメージを癒やすために信州へ遊びに行っていましたが、そのうちこう考えるようになりました。
「信州に住めばいつでも信州に行ける!」
「働き方や暮らし方を変えたい」と答えた人全員の背景は分かりませんが、もし伊奈香澄と同じ気持ちの人がいるとしたら、その人の気持ちはとてもよく分かります。
都会の喧騒を離れて静かなところで暮らしたかったから
この回答は10代〜20代と40代で30%以上、30代と50代と60代以上で20%となっています。この回答をした人の中には生まれも育ちも都市部という人と、伊奈香澄のように両方に住んだことのある人がいると思います。
その人の価値観にもよりますが、一度都市部での生活を経験した後に田舎暮らしに興味を持つ人は多いようです。普段都市部で暮らしていてたまに田舎に行くと、その環境の何から何まで違って見えます。
伊奈香澄は冬に長野駅で新幹線を下りた瞬間に感じる空気の冷たさと清らかさを今でも覚えています。
このように都市部での生活は、田舎での生活への憧れを強くするようです。
どうやって移住すれば良いのか?

それではそんな大変な移住をどうやってすれば良いのでしょうか?
「転出届と転入届を出せば移住完了です!」
書類上は確かにそうですが、実際はそこまで簡単ではあません。
移住先を決める。
まずは移住先を決めましょう。現代は情報にあふれているのでインターネットや雑誌や書籍でも情報はたくさん手に入ります。しかし、現地に行かなければ分からない情報があります。
それは「現地に行って自分が肌で感じること」です。
これだけはいくら写真を見ても、いくら口コミを読んでも分かりません。旅行でもショートステイでも構いません。実際に現地に行った自分が感じたことは何か?という感覚を大切にして下さい。
どのような生活がしたいか?
現地の様子が肌で分かったら、そこでどんな生活がしたいかイメージしてみましょう。サーフィンが好きな人なら仕事前に海でサーフィンをする。農業が好きな人であれば農地を借りて専業農家になる。その生活が本当にその土地でできるか確認しましょう。
もしかしたら、仕事前にサーフィンをしていると白い目で見られるような地域かもしれません。また、農地を借りて農業を行うにしても、専業としてやっていける程貸してもらえるかは分かりません。
役場の移住対策課や地元の人に話しを聞いて、「現地の人が肌で知っていること」を聞くのも良いです。
その生活のためには何が必要か?
自分のライフスタイルが決まったら、そのために必要なものをリストアップしましょう。
まず田舎に移住する場合は自動車が必須なのは覚えておいて下さい。伊奈香澄が暮らす信州で自動車がなくても生活できるのは長野市の市街地と松本市の市街地のほんの一部だけです。この場合も買い物をする程度なら自動車はいりませんが、例えば休日に温泉に行きたいなど少し遠出をする時には自動車が必要です。
前述の例でも、サーフィンがしたいのであればサーフボードを運ぶ車が必要ですし、農業をしたいのであれば畑や出荷場に行くための軽トラックなどが必要になります。
都市部に暮らす人の中には自動車はもちろんのこと、運転免許すら持っていない人もいます。こういった人にとって自動車は意外と大きなハードルです。自動車の購入は移住後でも大丈夫かもしれませんが、少なくとも運転免許は移住前に取得しておくようにしましょう。
車は必須ですが、家ももちろん必須です。古民家レベルの中古住宅を購入するにしても最低でも数百万円はします。また、住む場所も重要です。残念ながら田舎は閉鎖的な雰囲気が残っている地域もあります。そんな場所の一軒家を購入して後からそのことに気付くと、文字通り後の祭りです。大まかに移住先の空気を肌で感じることも大切ですが、実際に住みたいと思っている場所の空気を肌で感じることはもっと大切です。
後の祭りにならないように気を付けましょう。住居をなかなか決められない場合は一時的に賃貸物件に住むことをおすすめします。現地に住んでからの方が分かることが多くあります。空気を肌で感じてから住居を探しても遅くありません。
もし、賃貸物件のある場所が合わなければ引っ越すこともできます。また、一軒家を探すうちに「やっぱり賃貸の方が良いな。」と思えばそのまま住み続けることもできます。自治体が用意する移住者向けの賃貸物件もありますので、是非活用してみて下さい。
就職先を探すのも大変です。田舎は都市部ほど仕事がありません。同じ仕事を続けようとすると年収が下がる、年収を維持しようとすると職種や業種を変えるなどの条件がつきます。
また、田舎で仕事を探す時はまずハローワーク(公共職業安定所)に行くと思いますが、求人を見ると給料の低さに驚くかもしれません。伊奈香澄はハローワークと転職エージェントに登録しましたがいずれもご縁がなく、最終的に内定がもらえた会社はHPから直接面接を申し込んだ会社でした。
それでもどうしても仕事を変えたくない人もいると思います。職種にもよりますが、フリーランスとしても働ける職種であれば給料面からもその他待遇面からもその方が良いかもしれません。
幼稚園・保育園や病院の情報も大切です。子どもを預けられなければ、そもそも働くことができません。持病に対応できる病院が近くにないと通院に大きな負担がかかります。これらの情報も住んで初めて分かることかもしれません。やはり一旦賃貸物件に住んでその場所の空気を肌で感じることが大切です。もちろん役場でもこういった情報を知ることはできます。気になる人は移住を検討している自治体に問い合わせてみて下さい。
移住の検討を始める時にどうすれば良いか?

大まかな移住の検討方法は前述しましたが、いざはじめるとなると何から始めればよいか悩みますよね?
そんなあなたのために信州の情報がたくさん掲載されたメディアを三つご紹介します。
王道からニッチな情報まで!観光のきっかけにしたい『Skima信州』

一つ目にご紹介するのはSkima信州です。
このメディアは移住情報ではなく観光情報を発信しています。しかし、他のメディアと違い信州のニッチな情報(=スキマ)を扱っているのが面白いところです。
このメディアの編集長の講演を聞きに行ったことがありますが、講演時間(1時間くらい)目一杯を使って信州にある石仏(石像)の話しをされていました!
伊奈香澄はそれほど石仏に興味はありませんが、編集長の話には「石仏も面白そうだな!」と思わせてくれる不思議な力がありました。
このメディアが発信するのは観光情報なので、観光で信州に来るきっかけや移住候補の近くにどんな観光地があるかと探す時に役立ちます。
また、LINEの友達登録をすると毎週土曜日朝9時に信州の観光がLINEで届きます。
信州に移住した後も、LINEの観光情報を楽しみにしているのはここだけの秘密です。
幅広い移住情報が満載!『SUU HAA』

二つ目に紹介するのはSUU HAA(スーハー)です。Skima信州とは違い、こちらは移住情報100%のメディアです。
インタビュー記事が多く、実際に移住した人や信州で暮らす人にしか分からない情報がたくさん載っています。
(伊奈香澄が勤める会社の近所の別の会社の人がインタビューに登場していました。)
また、このメディアの凄いところは長野県庁の職員や、地元の新聞社である信濃毎日新聞の社員が参加していることです。
オール信州で移住者を受け入れていこうという気持ちが伝わってきます。
テーマは「長野で暮らす」、「長野で働く」、「長野でつながる」。有益なのに退屈しない、面白いメディアです。
超ローカル情報の宝庫!信濃町での暮らしがイメージできる『ありえない、いなかまち』

このメディアは信濃町への移住者支援のために作られました。そのため、信濃町への移住を検討している人は必見です!
信濃町は長野市や野沢温泉村と同様に北信地方(長野県北部)に含まれます。北信地方の中では一番移住に力を入れているというイメージがあります。
実際、信濃町には移住者も多く駅前マルシェなどの地元のイベントに行くと、明らかに移住者だと思う人(雰囲気でなんとなく分かります)が多くいます。
また、信濃町の野尻湖周辺には宣教師が開拓した別荘地があります。そのためか、外国人の移住者も多くいます。
もちろん信濃町の情報が色濃く書かれていますが、他の自治体への移住を検討している人にも役立ちます。
雪国の冬の生活や、求人情報など田舎暮らしをしたいの人に参考になる情報がたくさん載っています。
因みに香澄妻の実家が信濃町にあるので、伊奈香澄も月1回くらいは信濃町に遊びに行っています。
最後に。
今回は移住について改めて考えました。
移住をする人の背景や目的は様々ですが、雄大な自然や今までと違った暮らし方・働き方など大きな変化を求めて移住をする人が多いことが分かりました。
もちろん伊奈香澄もその一人です。
このブログではこれからも観光や移住に向けた情報を発信していきます!
観光で信州に遊びに来たいあなたや、移住を検討しているあなたの夢のお手伝いをしたいと思っています。
ではまたのちほど。